ハードディスクの初期化
以下は、
20GBハードディスクを使用して第1パーティションを追加ストレージ領域として、第2パーティションを128MBのスワップ領域として使用するようにパーティション設定を行う方法です。
ユーザが入力する文字は「橙色」で表示しています。(対応していないブラウザをお使いの方には申し訳ございません。)
- ハードディスクを装着します。
最初にOpenBlockS266の電源をOffにしてからハードディスクを装着し、起動してください。起動完了後、ログインを行い、rootユーザになってください。以降の操作はrootユーザでなければ行えません。
- 操作前にアンマウントします。
- 追加ストレージ領域がマウントされている場合があるので以下のようにコマンドを入力し、`Enter'キーを押してください。
# umount /dev/hda1
- またスワップ領域が使用中の場合があるので以下のようにコマンドを入力し、`Enter'キーを押してください。
# swapoff -a
- 追加ストレージ領域がマウントされている場合があるので以下のようにコマンドを入力し、`Enter'キーを押してください。
- パーティションを作成します。
文中に出てくる数値は、20GBのハードディスクを使用したときのものです。
お使いのハードディスクによっては、同じ容量でも数値が変わる場合がありますので、適宜読み替えてご利用ください。- fdisk(8)を開始します。
以下のようにコマンドを入力し、`Enter'キーを押してください。# fdisk /dev/hda
fdisk(8)が起動し、ディスクのパーティション設定を行うための画面が表示されます。- fdisk(8)は、パーティションを設定するためのコマンドです。
/dev/hdaは、システムに接続された最初のATAディスク(この場合はハードディスク)を意味します。 - `fdisk(8)'の`(8)'は、コマンドfdisk(8)のマニュアル・ページがセクション8に属することを意味します。
マニュアル・ページを参照したい場合、OpenBlockS266本体にはマニュアル・ページが含まれないので、別のLinuxのホストで以下のようにコマンドを入力し、`Enter'キーを押してください。# man 8 fdisk
その他のコマンドについても同様です。
- fdisk(8)は、パーティションを設定するためのコマンドです。
- ハードディスクの中身を空の状態にするために`o'を入力し、`Enter'キーを押してください。
Command (m for help): o ……初期化コマンドを指示します
この操作により、ハードディスクに格納されている内部データは、すべて消去されます。(ただし、Linuxのfdisk(8)では、最後に`w'キーを押して操作を確定するまで、実際のディスクには設定が反映されないため、操作を取り消すこともできます。 誤って設定した場合等に、操作を取り消す場合、`q'を入力し、`Enter'キーを押して、設定を反映せずにfdisk(8)を終了してください)
- 各パーティションに割り当てるシリンダ数の計算を行います。
パーティション情報の一覧を表示させるために`p'を入力し、`Enter'キーを押してください。Command (m for help): p ……一覧表示コマンドを指示します Disk /dev/hda: 20.0 GB, 20003880960 bytes 16 heads, 63 sectors/track, 38760 cylinders ~~~~~ドライブの全シリンダ数 Units = cylinders of 1008 * 512 = 516096 bytes ~~~~~~1シリンダあたりの容量 Device Boot Start End Blocks Id System
Unitsが1シリンダあたりの容量になります。この場合は、516096 bytesとなりスワップ領域を128MB確保するためには、(128×1024×1024)÷516096≒260シリンダ必要なことがわかります。この場合は、全シリンダ数が38760ですので1〜38500を追加ストレージ領域、38501〜38760をスワップ領域として使用することになります。 - パーティションを作成するために`n'を入力し、`Enter'キーを押してください。
Command (m for help): n ……作成コマンドを指示します Command action e extended ……拡張パーティションの作成 p primary partition (1-4) ……基本パーティションの作成
- 基本パーティションを作成するために`p'を入力し、`Enter'キーを押してください。
p ……基本パーティションの作成を指示します
- 作成するパーティションを選択する画面になります。
第1パーティションを作成するために`1'を入力し、`Enter'キーを押してください。Partition number (1-4): 1 ……作成するパーティションを指定します
- 次に、作成するパーティションの、開始シリンダを指定する画面になります。
通常fdisk(8)コマンドでは、開始シリンダと終端シリンダを指定してパーティションの容量を指定しますが、先頭から使用するので`Enter'キーを押して、次に進みます。First cylinder (1-38760, default 1): Using default value 1
- 終端シリンダを指定する画面になります。
この場合は、3.で計算したように38500まで使用しますので`38500'を入力し、`Enter'キーを押してください。Last cylinder or +size or +sizeM or +sizeK (1-38760, default 38760): 38500
容量の指定が完了しました。 - さらに、パーティションをブート領域として使える様にするために、ブートフラグを設定するモードに切り換えます。
`a'を入力し、`Enter'キーを押してください。Command (m for help): a ……フラグ設定コマンドを指示します
- ブートフラグを設定するパーティションを指定する画面になります。
先ほど作成したパーティションを指定するために`1'を入力し、`Enter'キーを押してください。Partition number (1-4): 1 ……設定するパーティションを指定します
追加ストレージ領域として使用する第1パーティションの確保が終了しました。 - パーティションを作成するために`n'を入力し、`Enter'キーを押してください。
Command (m for help): n ……作成コマンドを指示します。 Command action e extended ……拡張パーティションの作成 p primary partition (1-4) ……基本パーティションの作成
- 基本パーティションを作成するために`p'を入力し、`Enter'キーを押してください。
p ……基本パーティションの作成を指示します
- 作成するパーティションを選択する画面になります。
第2パーティションを作成するために`2'を入力し、`Enter'キーを押してください。Partition number (1-4): 2 ……作成するパーティションを指定します
- 次に、作成するパーティションの、開始シリンダを指定する画面になります。
通常fdisk(8)コマンドでは、開始シリンダと終端シリンダを指定してパーティションの容量を指定しますが、残りすべてを使用するので`Enter'キーを押して、次に進みます。First cylinder (38501-38760, default 38501): Using default value 38501
- 終端シリンダを指定する画面になります。残りすべてを使用するので`Enter'キーを押してください。
Last cylinder or +size or +sizeM or +sizeK (38501-38760, default 38760): Using default value 38760
容量の指定が完了しました。 - 第2パーティションをスワップ領域に変更するために、パーティションのIdコードを設定するモードに切り換えます。
`t'を入力し、`Enter'キーを押してください。Command (m for help): t ……Idコード設定コマンドを指示します
- Idコードを設定するパーティションを指定する画面になります。
先ほど作成した第2パーティションを指定するために`2'を入力し、`Enter'キーを押してください。Partition number (1-4): 2 ……設定するパーティションを指定します
- スワップ領域のIdコードを設定するために、`82'を入力し、`Enter'キーを押してください。
Hex code (type L to list codes): 82 Changed system type of partition 2 to 82 (Linux swap)
- 設定内容を確認を行います。
パーティション情報の一覧を表示させるために`p'を入力し、`Enter'キーを押してください。Command (m for help): p ……一覧表示コマンドを指示します Disk /dev/hda: 20.0 GB, 20003880960 bytes 16 heads, 63 sectors/track, 38760 cylinders Units = cylinders of 1008 * 512 = 516096 bytes Device Boot Start End Blocks Id System /dev/hda1 * 1 38500 19403968+ 83 Linux /dev/hda2 38501 38760 131040 82 Linux swap ~~~~~~~~~作成したパーティションです
- 設定の反映を行うために`w'を入力し、`Enter'キーを押してください。
Command (m for help): w ……書込みコマンドを指示します The partition table has been altered! Calling ioctl() to re-read partition table. hda: hda1 hda: hda1 Syncing disks. #
- fdisk(8)を開始します。
- 追加ストレージ領域をフォーマットします。
作成した第1パーティションに対してmke2fs(8)を実行し、ext2ファイルシステムとして初期化します。# mke2fs /dev/hda1
mke2fs(8)が起動し、ハードディスクのパーティションを初期化します。- mke2fs(8)は、パーティションを初期化するためのコマンドです。
/dev/hda1は、システムに接続された最初のATAディスク(この場合はハードディスク)の第1パーティションを意味します。
mke2fs 1.34 (25-Jul-2003) Filesystem label= OS type: Linux Block size=4096 (log=2) Fragment size=4096 (log=2) 2426912 inodes, 4850992 blocks 242549 blocks (5.00%) reserved for the super user First data block=0 149 block groups 32768 blocks per group, 32768 fragments per group 16288 inodes per group Superblock backups stored on blocks: 32768, 98304, 163840, 229376, 294912, 819200, 884736, 1605632, 2654208, 4096000 Writing inode tables: done Writing superblocks and filesystem accounting information: done This filesystem will be automatically checked every 31 mounts or 180 days, whichever comes first. Use tune2fs -c or -i to override. #
- mke2fs(8)は、パーティションを初期化するためのコマンドです。
- スワップ領域を初期化します。
作成した第2パーティションに対してmkswap(8)を実行し、スワップ領域として初期化します。
mkswap(8)を開始します。以下のようにコマンドを入力し、`Enter'キーを押してください。# mkswap /dev/hda2 Setting up swapspace version 1, size = 134180 kB
- mkswap(8)は、パーティションをスワップ領域として初期化するためのコマンドです。
/dev/hda2は、システムに接続された最初のATAディスク(この場合はハードディスク)の第2パーティションを意味します。
- mkswap(8)は、パーティションをスワップ領域として初期化するためのコマンドです。
以上の操作により、ハードディスクを使用する用意が整いました。
- 追加ストレージ領域の使用を開始するときは、mount(8)コマンドを使用します。
以下のようにコマンドを入力し、`Enter'キーを押してください。
# mount /dev/hda1 /mnt
この操作により、ハードディスクを/mntとして扱うことができます。 - 追加ストレージ領域の使用を停止するときは、umount(8)コマンドを使用します。
以下のように入力し、`Enter'キーを押してコマンドを実行してください。# umount /dev/hda1
- スワップ領域の使用を開始するときは、swapon(8)コマンドを使用します。
以下のようにコマンドを入力し、`Enter'キーを押してください。# swapon -a
この操作により、スワップが有効になります。 - スワップ領域の使用を停止するときは、swapoff(8)コマンドを使用します。
以下のようにコマンドを入力し、`Enter'キーを押してください。# swapoff -a
この操作により、スワップが無効になります。 - 起動時に自動追加ストレージ領域とスワップ領域の使用を開始する場合は、/etc/fstabの最後に次の2行を追加します。
/dev/hda1 /mnt ext2 defaults 1 1 /dev/hda2 swap swap defaults 0 0
/etc/fstabの内容は以下のようになります。/dev/ram1 / ext2 defaults 1 1 none /proc proc defaults 0 0 /dev/hda1 /mnt ext2 defaults 1 1 /dev/hda2 swap swap defaults 0 0
/etc/fstabを変更した場合は変更内容の保存のために、flashcfgコマンドを使用してください。
以下のように入力し、`Enter'キーを押してください。# flashcfg -s /etc/flashcfg