社内設備の所在管理をIoTで実現 — 大日本印刷株式会社

大日本印刷株式会社

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世界最大規模の総合印刷会社。創業以来の印刷技術・情報技術を強みとし、生活・産業・エレクトロニクス・飲料など様々な分野に事業を拡大している。

URL: https://www.dnp.co.jp/

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概要

大日本印刷株式会社(以下、DNP)は位置情報サービスを実現するためIoTプラットフォームの提供を行っているが、このプラットフォームを使ったソリューションのひとつに社内の共有設備の所在を見える化する「共有設備の所在把握システム」がある。システムを構成する機器の1つとして「OpenBlocks IoT EX1」を採用している同社に対し、製品採用の背景・理由などの話を聞いた。

共有設備の所在把握システム 概要図 – クリックで拡大

詳細

位置情報サービスに特化したIoTプラットフォームを提供

DNPではIoT(Internet of Things:モノのインターネット)技術の一つであるBLE(Bluetooth Low-Energy)ビーコンを活用し、人の行動やモノの位置の把握といった生活者ニーズに企業が対応するためのIoTプラットフォームの提供を行っている。想定している用途は大きくわけて3つあり、情報配信(位置に応じた情報をタイムリーに配信)・ナビゲーション(現在地の表示・案内)・データ収集(モノの動線・所在地把握)と幅広い用途に対応出来る。2016年からスタートした新しいサービスだが、既に多くの用途で利用しているとDNP ABセンター コミュニケーション開発本部 生活者情報ビジネス企画開発第2部 森 健広氏(以下、森氏)は話す。

「ある大規模国際空港では、利用者のナビゲーションに活用するため全ターミナルにメンテナンスフリーのDNP ソーラービーコンを導入いただきました。また、手荷物カートにキャスタービーコンを取り付け、ビーコンの受信器を空港ターミナル内に複数設置することにより、お客様の動線や所在の見える化を行い、店舗施設や広告の最適な配置の割り出し、混雑緩和施策などに役立てる実験を実施しました。

大日本印刷株式会社
ABセンター コミュニケーション開発本部
生活者情報ビジネス企画開発第2部
森 健広 氏
DNP ソーラービーコン
DNP ソーラービーコン
設置イメージ
手荷物カート所在可視化

このカート管理の仕組を社内共有設備の管理にも使いたいと弊社総務部門から相談を受けたのですが、開発時からパッケージ化してあったため、機器導入と同時にシステム構築が完了して、すぐに稼働させることができました。」(森氏)
DNPの提供するIoTプラットフォームはBLEビーコンを活用した人に対するサービスや、モノからの位置データ収集など、あらゆる用途に対応できるよう作られている。空港や駅の他にも、店舗にビーコンを設置し、スマートフォン利用者の属性や言語情報から最適なクーポンを配信するシステムや、自販機にビーコンを取り付けて園内を回遊するスタンプラリー、施設内における従業員の動線分析など、様々な用途で導入が進んでいる。

開発がしやすくコストパフォーマンスの高いIoTゲートウェイを採用

人に対するサービス提供は、森氏の話す事例のように、BLEビーコンを屋内の一定箇所に固定設置し、サービス利用者のスマートフォンでビーコンの電波を受信させ、サービスを利用してもらう仕組みが一般的だ。しかし、モノからの位置データ収集となるとBLEビーコンを固定設置する方法は難しい。受信器となるスマートフォンを多数の動くモノに対して取付けるのは電源やコストの観点から現実的ではないからだ。DNPはモノのデータ収集を行うIoTシステムの場合、動くモノに対してBLEビーコンを取り付け、受信器となるIoTゲートウェイを固定設置する方法を推奨している。このIoTゲートウェイとして採用されているのがOpenBlocks IoT EX1だ。

開発を担当するDNP ABセンター コミュニケーション開発本部 生活者情報ビジネス企画開発第2部 グループリーダー 小原 剛氏(以下、小原氏)と、同 安齋 進也氏(以下、安齊氏)にOpenBlocks IoT EX1を採用した理由について話を聞くと、自由度の高さ・拡張性が決め手だったと話す。「BLEビ―コンからデータ収集するIoTゲートウェイは色々なメーカーが出していますが、収集データがメーカーのクラウドに送信されてしまう製品が多くありました。セキュリティの観点からデータを外部に出したくなかったので、データの送信先が自由に選べるOpenBlocks IoT EX1は魅力的でした。また、素直なLinuxが入っているので開発がしやすかったですね。」(安齋氏)

また、小原氏は「自由度が高いIoTゲートウェイの場合、高価なモノが多いのですがOpenBlocks IoT EX1やBX1は同一アプリで用途に応じて機器を選択でき、特にEX1は性能・拡張性などを鑑みてコストパフォーマンスが非常に高いと感じました。」と話した。OpenBlocks IoT EX1はDebian GNU/Linuxが搭載されておりメーカー独自ディストリビューションではないのが特長の一つだ。また、BLEビーコン受信機として必要なBluetooth通信機能だけでなく、LTE・3G・BWA・LoRaWAN・EnOcean・Wi-SUNモジュールなど様々な通信が追加出来る拡張性を持つ。単純なBLEビーコンの受信機として使うぶんには拡張性は重要ではないが、今後新たなサービス展開を行う際にBLEデバイス以外の対応に迫られた場合もモジュール追加で容易に対応が出来る。

社内活用によって見えた効果

DNPは社内でも共有設備の所在把握システムを活用している。社内会議室フロアにあるプロジェクターやノートパソコンなどの共有設備にBLEビーコンを取り付け、所在や利用状況を管理している。もちろん各会議室フロアにはBLEビーコンの受信器としてOpenBlocks IoT EX1が設置されている。

社内設備の管理なども行っているDNP ABセンター 総務部 情報化推進グループ リーダー 金子浩伸氏は当システムの導入によって効果が出始めていると話す。「このシステムの導入によって備品を探す必要が生じたときに、どのフロアに何があるかがすぐに分かるようになり、探す手間は大幅に減りました。それと、貸し出し品の扱いに対して利用者の意識が変わったと思います。システムで所在管理しているということ自体が利用者のモラル向上に繋がっているのかなと思いました。」(金子氏)

また、小原氏と安齋氏は、今後も同システムを横展開し、管理する備品の種類も増やしていくとともに、現状別管理となっている予約システムとの連携も視野に機能拡張していくと語ってくれた。

大日本印刷株式会社
ABセンター コミュニケーション開発本部
生活者情報ビジネス企画開発第2部
安齋 進也 氏
大日本印刷株式会社
ABセンター コミュニケーション開発本部
生活者情報ビジネス企画開発第2部
グループリーダー 小原 剛 氏
会議室フロアに設置された
OpenBlocks IoT EX1
大日本印刷株式会社 ABセンター 総務部
情報化推進グループ リーダー 金子 浩伸 氏
共有設備の所在把握システム
ダッシュボードデモ画面イメージ (クリックで拡大)
会議室や共有設備の使用状況がひと目で分かる
BLEビーコンが取付けられた
貸出用プロジェクター

使用製品

分類IoTゲートウェイセンサーとの接続方式
所在管理OpenBlocks IoT EX1BLE

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