横浜市内の医療機関をつなぐセキュアな医療連携システムを実現
会員医療機関により、358万市民の保健・医療・福祉にわたる様々な事業を行う横浜市医師会では、現在、医療機関連携が推進されている。会長の今井三男氏のもと、情報システム事業部会での検討を重ね市内各地の医療施設をつなぐネットワークインフラとして、PacketiX VPN 2.0を導入した。
医療機関連携に伴う要請
医師会からの会員向けの情報提供などでもインターネットの活用を進めているが、より有効な医療機関連携推進のために、従来より紙文書によって行われていた診療情報提供書(異なる医療機関の医師同士が、患者情報をやりとりするための紹介状)の受け渡しや、患者情報の共有などにも、ネットワークインフラを利用した方法を導入する必要が生まれた。
秘匿性が不可欠な患者情報のやり取りにおいては、なによりもまずセキュアなネットワークの構築が求められる。また、横浜市全域で2,200を数える医療機関での運用ないしライセンス管理、あるいは個人開業医の診療所などのユーザが多いことなどを考慮すれば、イニシャルコスト・ランニングコストの面で負担の少ないものであることも必要な条件であった。
すべての要件を満たすソリューション
情報システム事業部会で担当役員としてPacketiX VPN 2.0の導入に携わった松井氏によれば、VPNの導入は数年前から考慮されていたという。当時はルータ間でVPNを構築するようなものも検討したが、そうしたVPN製品は導入・運用コストとも高く、かつ専門的な知識が必要となる。しかし、PacketiX VPN 2.0ならば、コストパフォーマンスの問題は大きく解消され、また、上述のもうひとつの必須要件である、秘匿情報を扱うためのセキュリティの高さも実現する。そうして、全ての要件を満たすソリューションとして、PacketiX VPN 2.0が採用されるに至った。

会長 今井 三男 氏

担当常任理事 松井 住仁 氏
導入と成果
システム専任のスタッフを擁するような医療機関は、総合病院などを除けばほとんどないというが、医師の手によるClientインストールも、導入マニュアルを配布する程度のことで問題なく進行した。容易な導入と高い安全性を実現したPacketiX VPN 2.0網の配備をうけ、現在は40程度の医療機関が、トライアル運用を開始している。
このトライアル運用によって得られた成果を元に、今後は横浜市内の2,200の医療機関をPacketiX VPN 2.0によるネットワークインフラで接続するよう検討を進める。また、現在の診療情報提供書や患者情報などの受け渡し・共有にとどまらず、よりサイズの大きなDICOM画像(X線写真などを扱うための医療用規格による画像)などのやりとりも構想されている。

